日本とアメリカのハーフの知人に聞いた両国の就職活動の違い【049】

どうも、てつです。
前回の記事【048】では、今の日本は立ち止まって自分の人生について考えることすら許されないような環境にあるということを指摘しました。
今回は、前回の記事に引き続き、私が新卒入社した会社をうつ病により退職した後、再就職活動を開始しようとしていた時に感じた違和感についての考察です。
アメリカ在住の知人に聞いたアメリカの就活
アメリカ人の父と日本人の母を持つハーフで、現在アメリカ在住の知人にアメリカの就活の様子を聞いたところ、日本とは大きく異なるということが分かりましたので、ここでシェアしたいと思います。
知人によると、アメリカではそもそも大学を4年間で卒業する人がほとんどいないそうです。
多くの人は5年以上かけて、大学内外で自分の学びたいことを学び、若いうちにいろんな経験をしてから大学を旅立っていくそうです。
就職活動の様子も異なります。
日本では大学3年生の秋くらいから、「就活対策セミナー」などが大学の内外で開かれ始め、大学4年生の卒業研究の時期に、研究の手を休めて企業の面接や採用試験を受けに行くことが多いと思います。(2015年卒の私はそのようなスケジュールでした。)
(日本の大学が就職予備校化してしまっていることを指摘をした記事にご興味がある方は、こちらのリンクからどうぞ。別ウィンドウで開きます。)
アメリカでは日本とは違い、大学を卒業してからインターンシップなどに応募して、自己分析を深めつつ、自分の適職をじっくりと時間をかけて探す人が多いそうです(もちろん日本と同様に長期休暇を利用したインターンもあります)。
そして、大学できちんと学問を修めた人は企業から高く評価されるそうです。
ハーフの知人は2017年の秋に大学を卒業したのですが、2018年10月現在、まだインターンシップなどをしながら自分の適性を見極めているようです。
就職するの時期も人によってそれぞれで、企業は常時採用を行っているそうです。(まぁ、これはアメリカの「転職するのが普通」という文化のなせる技、という側面もありますが。)
大学卒業後は、すぐに正社員として働くのではなく、パートタイマーやアルバイトやインターンシップやボランティアなどを行いながら、じっくしと時間をかけて自分の人生の方向性を見定めたり、他の分野の勉強をするために大学に入り直す人も一定数いるそうです。
そして、日本とアメリカの大きな違いとして、ハーフの知人は
「日本では優秀な学生は大企業に就職してサラリーマンになるけれど、アメリカでは優秀な学生は起業する」
ということを指摘していました。
一概に、どちらが良い、どちらが悪いとは言えませんが、日本の就職活動の在り方だけがすべてではない、絶対に正しいということはできない、ということの例として、アメリカ在住の知人から聞いた話を紹介しました。
ついに、ハローワークへ行くことを決心
…とは言え、ここは日本です。
就職活動をしなければ、失業手当もおりません。
「会社」という、当時の私にとっての最も大きなストレスから開放されたため、うつの症状はピークに比べればマシにはなっていましたが、到底「治った」とは言えないような精神状態でした。
今の私が、当時の私にアドバイスをするのであれば、「焦りや世間体といった自分の外側からの強制力によって動かされているような状態で就職活動をしても、きっといい会社には巡り会えないよ」と伝えたいです。
当時、3年前の私は、現在の私とは違って、まだまだ多数派意見や常識に囚われ、自分の心で感じ自分の頭で判断することができず、自分以外の人の意見に大きく影響を受けて振り回されてしまう傾向にありました。原因としては、自己愛不全、自分に自信が持てないという感覚がなどがあげられます。自分の考えや感覚は頼りにならないものだという過小評価を自分自身にしていました。
自分が無職であるという恐怖や罪悪感を払拭するために、まだうつが治ってもいないのに再就職活動を始めようとしたのです。
退職からちょうど1か月が過ぎようとしていた2015年11月30日、私は重たい心と体を引きずりながら、最寄りのハローワークへ向かうのでした。
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