自分の人生について立ち止まって考えることも許されない日本【048】

どうも、てつです。

前回の記事【047】では、時間を有意義に使わないことは悪であるという強迫観念がうつの回復を妨げたという話を紹介しました。

今回は、再就職活動再開しようとしていたころに私が感じた違和感について振り返り、考察します。

立ち止まらずに走り続けなければならない国、日本

今の日本は、立ち止まって

  • 自分の人生のあり方
  • 自分らしさ
  • 自分にとっての幸せ

などについて、じっくりと時間をかけながら深く考えることが許されない環境にあると思います。

 

例えば、大学受験となれば、浪人などせず現役でどれだけ偏差値が高い大学に入れるかが勝負という世界になってしまっているように思われます。

(将来の夢を叶えるために〇〇大学に行きたい、といった人はこの限りはありませんが、特に目標のなかった私のような人間にとって、大学受験とはそういうものでした。)

 

私は2年間の大学受験浪人を経験していますが、

「これは入りたい大学に入るために必要な努力である」

と言うような建設的な精神状態を保つことは容易ではありませんでした。

「自分は同期に比べて遅れを取っている。浪人は恥ずかしいことだ。」

という思いをいつも抱えていました。

自分の人生にとって、大学に行くということが本当に必要なのかどうかということを、疑問に持つことも、吟味する隙も与えられず、ただひたすらに毎日毎日高校で習った内容の復習に追われました。

 

大学を卒業して就職する際にも、同じようなことが言えます。

現在の日本企業では、

「新卒一括採用」

という人材確保の方法が一般的です。

大学時代に、留年をしたり、何らかの理由で休学したりすれば、就職活動で不利に働くこともあります。

ストレートで卒業しなかったことについて、面接官の納得する理由が言えない場合は、問い詰められることでしょう。

 

恐らく、

「自分の人生のあり方や、100年後の地球のために今の自分に何が出来るのかを、一人静かに考えるために、休学して、1年間放浪の旅に出ていました。」

「自分の人生にとって、この大学でこのまま学び、卒業することが本当に重要なのかを吟味するために、1年間立ち止まって考えていました。」

などと言っても面接官は納得しないでしょう。

何故なら、このストーリーは、例えその人の人生にとって非常に意味深いことであっても、会社にとって有意義な(金儲けにつながりそうな)要素が含まれていないからです。

面接官が大好きなのは、前回の記事【047】で紹介したような、「有意義な」時間の使い方です。

 

例えば、

「日本の大学を1年間休学して、英語を学ぶために1年間アメリカに留学していました。その結果、先日受けたTOEICのテストで900点が取れました。御社に就職することができましたら、この語学力を生かして、御社の事業のグローバル展開に貢献したいです。」

などと、面接官が「金になりそうだ」と簡単に理解出来るような分かりやすいストーリーを語れば、面接官も満足することでしょう。

 

私の場合は、2年間大学受験浪人をしていましたので、面接官から

「高校卒業後は遊んじゃった感じ?」

などと実際に聞かれました。

 

「自分の人生のあり方について悩み、苦しみ抜いた結果自分には医者になる覚悟も能力も全く足りないのだということを悟り途中で医学部受験を諦めた

というのが、実際に私の歩んだストーリーです。

しかし咄嗟に、

「医学部入学を目指して2年間大学受験浪人していましたが、努力も虚しく合格することが出来ませんでした。第2志望の工学部に入ったところ、思いのほかその分野の勉強が楽しくなり、大学では勉学に最も注力して過ごしました。そこで得た専門知識を使って御社の事業の発展に貢献できると考えたので、御社に応募しました。」

と、「こいつは金儲けの駒として使えそうだ」という印象を与えるストーリーを語ることができたため、面接官に納得してもらうことが出来ました。

(本当は工学部での勉強は面白くなかったですし、応募した企業の事業内容にも特別魅力を感じたわけでもなかったのですが、それを見抜けるレベルの面接官ではなかったようで助かりました。)

うつで会社を辞めてからもうすぐ3年

2018年10月31日で、私が以前新卒で入社した会社を辞めてからちょうど3年が経ちます。

その間私は、うつの治療をし、アルバイトをしながら自分の人生のあり方について考え抜いてきました。

うつ病は完治し、うつ病になる前の自分とはまるで別人と言えるほどに、人生観やものの考え方が変化しました。

常識や多数派の意見など、自分以外の人が考えたことに無批判に言いなりになるのではなく、自分の心で感じ、自分の頭で考えることを中心とした生き方ができる状態になり、まるで生まれ変わったかのような清々しい気分です。

 

「立ち止まって自分の人生について考え抜き、本当の自分を取り戻した3年間」は、

私の人生においてはかけがえのない大切な、とても意味のある時間です。

しかし、そんなことを言っても、多くの企業の面接官は納得しないでしょう。

(もう私はサラリーマンという生き方を選択するつもりがないので、個人的にはあまり問題だとは捉えていませんが。)

企業にとって、うつ病経験者や、常識を疑って自分の頭で考える習慣があるような人間は、

「リスクのある人材」や「使いにくい人材」として捉えられてしまうのだと思います。

もし私が社員や恋人を募集するなら

一般的な常識とはかけ離れていると思いますが、もし私が会社を立ち上げて、社員を募集するなら、

「企業理念に共感し、一緒に活動したいと思ってくれた人。」

の他に、

「世間一般の常識に囚われず、自分の人生の在り方や、人生における物事の優先順位を、自分の心で感じ、自分の頭で考えることができる人。」

というようなことを、求人の条件に記載すると思います。

そのような人とであれば、柔軟性や個性のあふれる面白い組織を作ることができると思うからです。

社員に限らず、友人や恋人など深い人間関係を築く場合、私は無意識のうちに

「常識に囚われず、自分の心で感じ自分の頭で考える人」

を求めているように思います。

 

自分の存在や自分の常識に大きな揺さぶりをかけてくるような、その人を震撼させる経験を乗り越えた人、あるいは乗り越えようとしている人に、私は魅力を感じます。

 

現状、日本の企業は

「リスクが少なくて使いやすくて金になりそうな人材」

を求める傾向にあるため、

「うつ病を経験した」

ということは就職で有利に働くことはほとんどないと思います。

 

しかし、少数ですが、

「何らかの理由で常識や多数派のルールになじめなくなった人を積極的に採用している」ような、

人材に対する柔軟な考え方を持った代表取締役が経営している会社は、実際に存在しています。

 

逆説的ですが、うつ病を経験した人ですら働きやすいと感じるような会社であれば、そうでない人もより働きやすいと感じるような良い会社になるのではないでしょうか。

 

時間はかかるかもしれませんが、そういった素晴らしい会社をじっくりと探して、就職するのも悪くないのかなと、思うこともたまーにあります。

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プロフィール

てつが自給菜園で育てた愛しい夏野菜ちゃんたち

てつと申します。

 

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ありがとうございます。

 

 

1991年生まれ。

 

某大学の工学系の学科を首席で卒業後

東証一部上場の製造業の技術職に就く。

 

入社約半年でうつ病を発症し退職。

 

約1年間の無職療養期間を経て

近所の小売店でアルバイトを開始。

 

うつ病の発症から約2年後

主観的にうつ病は完治したと実感。

 

 

2019年現在

・週に30時間のアルバイト

・食料を半自給するための菜園の運営

・ブログの運営

の3つの活動を中心に生活している。

 

このブログでは

 

・私がうつ病を発症した原因の分析

・うつ病のどん底から立ち上がるまでの物語

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人生に対する深い気付き

・うつ病経験者として
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どう歩んでいくかの思索

 

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