自分がうつ病であるということを受け入れられなかった【042】

どうも、てつです。
前回の記事【041】は、うつの症状に耐えきれず、会社を早退したところまでをご紹介しました。
引き続き、うつの症状の急性期の話をしていきます。
今回は、初めて心療内科の診察の予約を取った時の話です。
自分がうつだと認めたくなかった
デスクワーク中に吐き気とめまいに襲われ仕事が続けられなくなり会社を早退してから、一夜が明けました。
「苦しみに耐えきれず、逃げるように会社を早退してきてしまったけれど、果たして本当にこれで良かったのだろうか。ただ、自分を甘やかしてしまっているだけなのではないか?吐き気やめまいも働きたくないという思いが作り出した仮病なのではないか?」
そんな思いが頭を過ぎりました。
「会社の医務室の看護師さんには心療内科を受診するように勧められたけれど、受診した時点で自分が精神異常者であるということを認めることになってしまう。」
そう思いました。
自分自身がうつ病に対して抱いていた誤解
今でこそ、うつに対する理解も深まり、偏見や先入観は無くなりましたが、当時は私自身がうつに対して大きな誤解をしていました。
うつは、精神力の弱い人がかかる病気だと思っていました。
しかし、うつについて調べていくうちに、精神力が強く、まじめで自分をしっかりと律することができる人ほど、うつになり易いということを知りました。つまり、うつに対する認識が180度変わったのです。
自分の持っているありのままの感性や本音を押し殺して行動することができ、他人の気持ちを考慮することができ、常識に従うことができ、他者の期待を満たすために生きているような、「まじめで、人当たりが良く、常識的な人」ほど危ういということを知りました。
私の場合は、長男として病気の父の代わりに家族を支えていかなければならないという立場にあったことや、あるべき社会人像への囚われがある一方で、会社への不信感や「このままこの会社にいても幸せになれない気がする」という漠然とした不安や違和感がありました。
そのような違和感を感じ取る感性が、会社からの同調圧力や常識という名の多数派による圧力によって捻じ曲げられなかったからこそ、私はうつを発症したともいえるのです。
無意識や潜在意識による防衛反応として、「うつ」という症状を引き起こし、私の人生の方向性を見直すきっかけを作ってくれたのだと今では思っています。
生まれて初めての心療内科予約
意を決して、心療内科の予約を取ろうとしましたが、先約が多くすぐには予約が取れませんでした。
当時の私が想像していた以上に、心療内科を利用する人が多いということを知りました。
有給休暇を使い切るギリギリになった頃、やっと予約を入れることが出来ました。
当時の私は会社を穏便に辞めるために医師の診断書が欲しかったのです。
主観的に、腹の底から自分がうつであると認められなくても、医師の診断書という客観的な証明書のようなものがあれば、形式上は心身の都合上やむを得ず会社を辞めることになったという形を取る事が出来ます。
次回は、実際に心療内科に行った時の話をします。
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