父の看病のために失われた入社一年目のゴールデンウィーク【030】

どうも、てつです。

前回(父の死への恐怖や新社会人への不安を抱えながら出席した入社式【029】)に引き続き、過去の記憶を辿りながら、私がうつになった原因を探っていきます。

今回は、私が会社に入ってすぐの頃、父の看病のために自分の時間が次々に奪われていった話です。

新入社員研修

当時私が勤めていた会社は、とある機械部品メーカーでした。

新卒で入社してから約1ヶ月間は、新入社員全員が共通の研修を受けました。

会社内の色々な部署の仕事を体験・見学したり、座学で会社の決まりや会社の歴史、事業内容などを学んだりしました。

新入社員研修の間は、仕事をしていると言うよりは、会社で必要となる様々な知識を教わっているという感じでした。

 

研修の間に、人事部の社員が新入社員それぞれの配属部署の希望を取ったり、それぞれの人材の適正を見極めたりして、5月の本配属先を決めるということも並行して行われていました。

私は新入社員研修において、「人事から求められる新入社員像」を演じることに徹したため、人事からの評価が高かったです。

新入社員を数人ずつのグループに分けて行われた研修では、大学院卒の新入社員を差し置いて、学部卒の私がリーダーに抜擢されましたし、希望の部署への配属も叶いました。

 

しかし、会社からの評価が良かったことが災いし、

「てつくんには、3~5年以内には、海外の支社に行って、色々学んできてもらいたいと思っている。」

ということを告げられました。

 

口では、

「はい!会社のお役に立てるように頑張ります!」

と、新入社員らしく答えました。

 

しかし内心は、

「面倒なことになったな。中国とかメキシコとか、治安の悪い地域に派遣される可能性もある。地元で働けると思ってこの会社を選んだのにな…。」

というようなことを考えていました。

がんの影響で日に日に痩せ細っていく父

私が新卒入社した頃、父はがんの治療のために、最寄りのがんセンターに転院しました。

これで病院は4つめです。

 

転院先で担当医から、次のことを伝えられました。

「前のがんセンターで行われた、針による腫瘍組織の採取による検査の結果だけでは、まだ不明な点が残っています。私の経験上、このCTスキャンの画像の写り方から、他の種類のがんが併発している可能性も考えられます。お腹を切り開いて、腫瘍をある程度の塊で取ってきて詳しく調べる必要があります。そうしなければ、治療方針が立ちません。」

 

父は、お腹を切り開いて腫瘍組織の採取する手術を受けることになりました。

しかし、以前からも指摘されていた通り、

「非常に出血リスクが高いため、検査と言えども非常に危険な手術になります。万が一のこともありますから、腫瘍組織の採取の当日は、ご家族の皆様でいらっしゃって、立ち会った方が良いでしょう。」

と担当医から伝えられました。

 

某大学病院では、検査すらリスクが高すぎて出来ないと言われていたほどですから無理もありません。

しかし、危険と分かっていてもこのまま何もしなければ、父は衰弱して行く一方でしたから、前に進むためにもお腹を切り開いて腫瘍組織の採取をしてもらうしかありませんでした。

 

サラリーマンとしてハードワークをこなし、週末は趣味のマラソンに打ち込むほどエネルギッシュだった父が、見る見るうちに萎れて行きました。手足はやせ細り貧血も酷く、ついに杖を突き始めるほど体調が悪化していました。

失われたゴールデンウィーク

手術日はゴールデンウィークのど真ん中でした。

先ほども申し上げたように、検査のための腫瘍組織の採取と言えども非常にリスクが高く、手術中に父が帰らぬ人になってしまう可能性すらありました。

 

新卒で入社した会社での初めての連休でしたから、心身ともにしっかりと休めたいところでしたが、父ともう会えなくなるかもしれないということも考えられましたので、毎日病院に通って父を励まし、たくさん話をしました。

本当は、自分自身が

「私の人生は、果たしてこのままでよいのだろうか」

と迷い、ストレスや緊張から体の調子もあまり優れなかったので、しっかりと休んで、自分を見つめ直す時間が欲しかったです。

 

家族が病気になった経験がある方ならお分かりになると思いますが、例え自分の体調が優れなくても、自分よりも具合の悪い家族がいたら、その人を励まし、元気づけるためにも病院に通って面会しなければならないのです。

自分自身よりも、病気の家族を優先しなければならないのです。

 

ゴールデンウィークの前半は毎日病院に通い、ゴールデンウィークの中ごろについに手術日を迎えました。

あくまで治療ではなく検査のための手術であるにもかかわらず、手術は難航し予定時間を大幅に上回る長時間手術になりました。

出血量も想定していたよりかなり多くなってしまい、検査のための手術にもかかわらず輸血が必要になりました。

がんの進行に伴い、父の血液の状態が悪化していたため、血が止まりにくかったということも原因だったようでです。

しかし何とか手術を終え、父は生還しました。

しかし、治療はまだ何も進んでいません。

あくまで検査のための腫瘍の組織の採取が終わっただけです。

 

手術後も、ゴールデンウィーク中は毎日のように父の入院している病院に通いました。

 

社会人になって初めてのゴールデンウィークは、父の看病のために蒸発しました。

連休のはずなのに、ドッと疲れました。

 

そして、ゴールデンウィークが明けると、私は休む間もなく本配属されました。

 

私がうつを発症するまであと約4か月です。

 

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プロフィール

てつが自給菜園で育てた愛しい夏野菜ちゃんたち

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ありがとうございます。

 

 

1991年生まれ。

 

某大学の工学系の学科を首席で卒業後

東証一部上場の製造業の技術職に就く。

 

入社約半年でうつ病を発症し退職。

 

約1年間の無職療養期間を経て

近所の小売店でアルバイトを開始。

 

うつ病の発症から約2年後

主観的にうつ病は完治したと実感。

 

 

2019年現在

・週に30時間のアルバイト

・食料を半自給するための菜園の運営

・ブログの運営

の3つの活動を中心に生活している。

 

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