就活予備校化する大学。就きたい職業もやりたい研究もない。【024】

どうも、てつです。

前回(やりたいことがなかったからやるべきことに徹した大学時代【023】)に引き続き、私がどのような流れの中でうつ病を発症したのかを分析していきます。

今回は、私が大学在学中に感じた様々な違和感についてご紹介したいと思います。

卒業生たちの就職先

私が大学に入学した直後の出来事です。

入学した学科の学生約100名が1つの教室に集められました。

そして、学科を受け持つ教授陣と学生達との顔合わせがありました。

 

その時、私の学年を受け持つことになった担任の教授は、

 

「ここにいる学生の8割以上は、大学卒業後、製造業の技術者になります。1割は研究者になり、残りの一割はそのどちらでもない職業に就くことになります。まだ入学したばかりで、イメージが湧かないかも知れませんが、早いうちから就職活動を意識しておくことが大切です。」

 

と、やっと受験を終え大学に入学した直後の学生たちに言いました。

それを聞いて私は、

 

「製造業の技術者とか、全く興味が湧かないな…。いずれにせよ、自分が何がやりたいのか、何がしたいのかも分からないのだから、目の前に与えられたやるべき事をやるだけだ。」

 

と思いました。

就職予備校化する大学

先程の大学教授の発言からも分かるように、

「今の日本の大学は、就職予備校のようになってしまっている」

と在学中に私は感じました。

大学のパンフレットを見れば、学部・学科ごと卒業生たちの就職率が大々的に宣伝されていることも少なくありません。

私自身も、大学受験予備校のラウンジで

「あの大学は就職率が良いらしい」

という噂を聞いたからという理由だけで、この大学に出願しました。

 

大学4年生は卒業研究が忙しい時期に、研究の手を止め、授業を欠席して面接を受け、睡眠時間を削ってエントリーシートを書き、面接で話す内容の原稿作りをしなければなりません。

 

大学3年生の後半からは毎週のように大学内で「就活対策セミナー」が開かれていました。

しかも、

「学生たちの就活のサポートを手厚くやっています!」

ということを、自分の大学のセールスポイントにしてしまっているところがあるほどです。

 

なぜ、大学という最高教育機関に入って、学問ではなくエントリーシートの書き方や、面接官から好印象を抱かれる方法を学ばなければならないのでしょうか?

なぜ、学問や研究をする時間を割いてまで就職活動をしなければならないのでしょうか?

大学って、そんなことのためにあるのでしょうか?

 

私はそうは思いません。

 

私は、大学ではしっかりと学問を修め、卒業してから就職活動をするという流れで良いと思います。

短期的視点で見れば、労働者の確保が一瞬滞るように見えるかもしれません。

しかし、卒業研究の片手間に就職活動をするのではなく、1年くらいかけてじっくりと自分を見つめ直しながら、インターンシップなども交えて就職活動に専念した方が長い目で見た場合には、良い結果が得られると思います。

学生は企業をじっくりと吟味し、企業側も学生をじっくりと吟味することが出来れば、相互理解が深まり離職率も下がるのではないでしょうか。

そうすれば、企業に新しい人材が根付き易くなりますから、良い人材が増えて企業の業績も向上すると思います。

 

今、大企業の中で主流の、新卒一括採用というやり方も、本当に優れた方法なのか疑問です。

それぞれの卒業生が、それぞれのペースで就職活動を進め、それぞれのタイミングで入社した方が、企業側の人材確保にかかる労力も時間的に分散されます。

現状では、就活がピークの時期は、企業の人事も、とても大変な思いをしていると聞きます。

 

エントリーシートを精読する時間がないため、学歴だけを見て面接に呼ぶ学生を選ばざるを得なくなったり、AIにエントリーシートの内容を解析させて点数をつける企業が出てきたりしています。

負担が時間的に分散すれば、企業側も応募してきた人材1人1人が本当に自分の企業にマッチしているのかどうかを丁寧に見極めるだけの余力が出るのではないでしょうか?

 

新入社員教育も、一括採用した新入社員を一括教育するのではなく、少人数制を基本にして社員一人一人の個性をしっかりと見極めた方が適材適所の人員配置ができるのではないでしょうか?

 

人材確保や教育にかかるコストを削減するためには一括採用、一括教育が望ましいのかもしれません。

しかし、そうすることが本当に、雇う側と雇われる側の双方を幸せな未来に導くのでしょうか?

10年、20年後の会社を支えてくれる人材を、丁寧に選び、個性を見極めながら丁寧に育てた方が長期的に見れば、企業にとってもコスト削減になるのではないでしょうか?

 

短期的に成果を出し続けなければ、その会社が投資家から見放されてしまうから、数字を出し続けなければならないということなのでしょう。

金融関係の知人に聞いたところ、

 

「この会社のやろうとしていることは、これからの日本、世界、人類、地球にとって必要だから、例え儲からなくても、長い目で見て応援し続けよう、と考えるような愛のある投資をしてくれる投資家はごく少数派で、自分の金をいかに早く増やすかということしか考えていない投資家が大多数だよ」

 

ということです。

「いかに早く自分の手持ちの金を増やせるのか」

ということしか考えない投資家が多数派である限り、現在の行き過ぎた資本主義の弊害は起き続けることでしょう。

 

大学が就職予備校化しているという現象も、企業側の採用の仕方もある意味資本主義の弊害の一つです。

就活生たちは、行き過ぎた資本主義の弊害に飲み込まれて辛い思いをしているとも言えるのです。

入りたい研究室がない

大学では与えられた課題を淡々とこなすだけの毎日を過ごしていました。

卒業研究のために配属される研究室を選ぶ時期になって私は

「入りたい研究室も、興味のある研究テーマもない」

ということに気づきました。

やるべきことは分かっても、やりたいことが分からなかったのです。

結局、損得計算で研究室を選ぶことになりました。

「あの研究室の卒業生は優秀な学生が多く、大企業への就職実績もある。」

そんな理由で、当時研究室を選びました。

当時の私も、大学を就職予備校だと勘違いしていたようです。

 

しかし、自分が何がしたいのか分からなかった当時の私には、そんな研究室の選び方しかできなかったのです。

 

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プロフィール

てつと申します。

 

1991年生まれ

某大学の工学系の学科を首席で卒業後、東証一部上場の機械部品メーカーに就職

入社約半年でうつを発症し退職

1年ほどの無職療養期間を経て近所の小売店でアルバイトを開始

うつ発症から約2年後、主観的にうつは完治したと実感

2018年現在、
・週に35時間のアルバイト
・食料を半自給するための菜園の運営
・ブログの運営
の3つの活動を中心に生活している。

 

このブログでは、

私がうつ病を発症した原因の分析、うつのどん底から立ち直った方法、

うつを通して得られた人生に対する深い気付き、

うつ病経験者としてこれからの人生をどう歩んでいくかの思索

などを紹介しています。

 

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